<スマトラ島津波シミュレーション> 2005年2月19日改訂版 (動画ディレクトリ名変更)
100年に一度の災害規模となってきたスマトラ島沖巨大地震によるインド洋の津波のシミュレーションをつくりました.年末に作ったものは,計算に様々な不都合(断層モデルが幅広すぎて,タイ側に偏移していた.また断層モデルのパラメータに計算間違いがあり,水面の沈降部が過剰に生成された)がありましたので,新たなものを作りました.改善点は上記のほか,断層の位置を専門家のページなどに従ってよりリアルなものに変更しました.これにより,インド方面に向かう津波の波高が目立つようになりました.
(筆者は津波の専門家ではありませんが,3D表示のものはネットに少ないようなので,教材用に作成しました.あくまで参考程度にしてください)
<南側(インド洋側からみたもの>
・津波アニメーション(DVD形式のMPEG2です.16Mと重いです.Linux上で作成した動画ファイル.fliをWindows上のUleadVideoStudioでDVD形式に変換しましたが,素のWindowsにはMPEG2のcodecが含まれないそ うで,DVD再生ソフトが必要です.Unix上では最新版のxine,totemでは再生できるようです.また視点を替
えたものも準備中です)
下記の 海底地形データ(2分,約3.7km格子)をもとに津波の伝播の様子を計算しました.計算に用いた式は浅海長波近似というもっとも簡単な津波の式で,地球が丸い効果,コリオリ力,海
底摩擦,津波の遡上効果などは無視した大変プリミティブなモデルです.初期波形に用いた断層モデルは上記専門家のサイトな どを参考に2枚の断層に簡略化したものです.それでもタイ西岸に波が集中する様子や,スリランカ方面に達する津波が確認できます.
※ この計算はあくまで簡略化されたもので,また表示にあたっては水深と波高を極
めて強調しています.誤解のないようにお願いします.またお問い合わせいただいてもすぐには回答できません.あらかじめご了承ください.
・津波アニメーション(rm形式の低解像度版です.上記が再生できないときはこれをどうぞ)
<東側(タイ側)からみたもの>
最初に引き波で始まること.第1波より後続波の方が大きいことなどが確認できます.
・津波アニメーション(DVD形式のMPEG2)
・津波アニメーション(rm形式の低解像度版)
<海底地形対比版>
海底地形のうち,浅瀬がいかに津波を増幅させるかを見るため,浅瀬を持たないモデル(つまり全海底が一定の水深,ここでは3000mを仮に仮定)での津波の伝播を計算しました.いわばプールの底のようなモデルです.
・津波アニメーション(プールの底モデル)(DVD形式のMPEG2)
・津波アニメーション(プールの底モデル)(rm形式の低解像度版)
<海底地形図と作成備忘録>
・海底地形(gmtで作成したgifイメージ)
・海底地形作成備忘録
・津波計算備忘録
<スマトラ島を含む地域の震源マップ(CromaDepth3D眼鏡用)
*フィリピン−インドネシア フィリピンからインドネシアにかけての沈み込み帯の震源分布です.震源データはUSGSのPDEファイルから1995-1999のM4.0以上をプロットしています.また海岸線データはNOAAのNGDCのCoastline
Extractorのページから切り出したものを用いています.
*インド−ヒマラヤ ヒマラヤ山脈からミャンマーのあたりです.震源データは上記と同じ,CNSS.
<リンク>
・専門家による詳しい解析
海洋研究開発機構
・津波の瞬間をとらえたビデオ集
中にリンクが貼ってあるReuter(ロイター)のサイトにもたくさんの津波ビデオ画像(Tsnami
Relief Channel)があります.
・津波の前後での地形の変化(衛星画像集)
・インド洋の津波のアニメのサイト.
南部インド洋からアフリカにかけての伝播,ソマリア半島に高い津波が向かうのがよくわかる.
・Caltechの大学
院生のサイト.断層について詳しい.
・過去の大地震の履歴のサイト.The
giant subduction earthquakes of 1797 and 1833, West Sumatraとある.
・NOAAの津波Sim
とtide gaugeのデータのサイト.
・スマトラ関連の文献rpi.eduのここ
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