2007年8月6-7日 地震学会の教員向け行事で三宅島を訪ねました.その報告です.(暫定版2007.08.21.一部拡大写真リンク工事中)

 なお,三宅島はすでにおおかた噴火からの復興を遂げ,火山や噴出物の観察だけでなく,隔絶された伊豆七島固有の動物や植物も多く,またダイビングスポッ トも数多くあって,観光には絶好のサイトです.島の人も本土の人が訪れてくれるのを心待ちにされています.
 ただ,現在も火口からは火山ガスが出続けていて,島を訪れるにはガスマスク(SO2対策用,竹芝桟橋で購入,2500円)が必携です.また危険区域や高 濃度地区での活動には許可が必要です.念のため.(私は高濃度地区以外でガスの匂いはほとんど感じませんでした.地元の人もあまり気にしていない様子で す)観光のデータは下記に(三宅島観光協会).
http://www.miyakejima.gr.jp/
2000年噴火の詳細は下記に(産総研地質調査総合センター).
http://www.gsj.jp/miyake2000/miyakeindex.html

その2(8月7日)三宅島測候所,あかこっこ館見学   (その1はこちら

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翌日は雲は出てきましたが,さらに空の透明度は上がりました. まずは出発前の記念撮影.
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今日は水平線の透明度が高く,宿舎横のヘリポートからは神津島や新島な どが見えました.
今日は最初に島を半周.南の端の大路池畔にある野鳥の観察スポット「赤 コッコ館」を訪れました.
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見事な島の模型の展示や各種野鳥グッズなどの展示.望遠鏡で水を飲みに きた野鳥を見る仕組みになっています.
2000年噴火のビデオを見せてもらいました.我々の班は残念ながら赤 コッコには出会えませんでしたが.
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さらに島を半周,元の宿舎に近い測候所の見学へ. 所長さんから2000年噴火についてのレクチャーを受けて,
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火口カメラなど観測設備の見学.無線LANで測候所からカメラをコント ロールできる.
関心を引いたのは天気図ボード裏の巨大な火山ガス換気用のフィルター装 置でした.この島の安全を守るために必須の装置のようです.
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露場に出て,通風温度計
降雨監視装置.雨水を電気抵抗の変化で感じるセンサーで少し傾いていま す.
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地殻変動などを調べるGPS塔と火口カメラへの無線LANのアンテナ. そして奥に観測塔が見え ます. 観測塔屋上からみた三宅島雄山火口.見通しのよい場所に無線LANのア ンテナを建てているそうです.それにしても,この火口から火口底へは500mの高低差とか.島の真ん中に巨大な孔があいていることになります.
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高濃度地区にあるため,現在は使われていない三宅島空港管制塔(4時の 位置)
同じく高濃度地区を示す看板.背景は滑走路です.高濃度地区は車での通 過はできるものの,歩いて見学などはできません.島のどこでも村役場からの火山ガス濃度の予報がスピーカーから流れてきます.どこそこ地区レベル2,レベ ル3などと知らせます.
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反対側には新島や神津島.
観測露場もはるか下に.
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砂防工事の跡. 東京都立三宅高校にも立ち寄り昼食をとらせてもらいました.(5時の位 置)
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昼過ぎに三池港に到着.この日の便で帰る人たちを送ります.
この港の中にひときわ黒い玄武岩の溶岩が残されていました.
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この島の玄武岩は大きな斜長石と斑晶とかんらん石が同じく斑晶に含まれ ているのが特徴.
某海岸の見事なオリビンサンド.茶色にビール瓶の様な色がかんらん石 (オリビン)の砂.
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さて圧倒的に黒い岩石が特徴のこの島のビーチともお別れ.
わざわざ見送りに来てくれた三宅高校のM先生ありがとうございました. またわざわざ宿舎に会いにきていただいた三宅中学のY先生にもお礼を申し上げます.
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三池港から見た三宅島の全景.
火口から薄く火山ガスのような煙り.
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ということで,今年2007年の三宅島行きの報告はこれで終わりです.切符ほかの手配をしていただいた,友人の研究者Nさんにもお世話になりました.ありがとうございました.   (その1へ).

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