国際地学教育学会第5回GeoSciEd5 参加報告(9/18-21)於 バイロイト大学 & ドイツ素描    2006.10/03 2006.11/02改訂

 今回は大学の関係の写真があまりありません.自分の発表でややナーバスになっていたこともあり,充分に写真を撮れませんでした.ドイツの大学は資格試験 に通れば,どこにでも行けるそうです.ただし最近は医学部などではその資格試験の点数が高くないと駄目だとか.この大学はそうした中では大変レベルの高い 大学だそうです.大学の生協の食堂で,昼食を取りましたが,最初なかなかシステムが解らず困りました.自分の好きな皿をとって最後にお金を払うシステム. 私は学会でもらった昼食チケットを忘れてしまったので,学会参加証を見せて許してもらいました.半分のピザ(かなり大きい)とコーラがおいしかった.その 後の2日はいずれも発表やらで忙しく,昼食を取り損ねました.もっと大学の探検をしたかったのですがその余裕は今回の旅ではなかったのが残念.
 またバイロイトは田舎街ですが,ワーグナーの生誕地として有名で,毎年9月のワーグナー音楽祭には町の人口の3倍の観光客が詰め掛けるとか.それをはずすと,とてものんびりした落ち着いた町です.

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あるセッションで磁力計を用いた測定の発表.高校生に測定をさせてその精度を議論しています.
大学の学生会館.上述の食堂が地下にあり,外のテーブルでは壜のビールを飲む学生も多い.日本人はたった1人だけ語学の勉強に来ていた女学生にあっただけ.
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学会会場の廊下のポスターセッションの私の発表.ピンを持っていってなかったので,いつもながらアルバイトのスタッフに探してもらいました.
多くの研究者や高校の先生などと話しができました.学会で一緒だった友人の大学研究者N氏の写真からいただきました.
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この種の学会としては結構混雑していたポスター会場(というか廊下ですが).
ポスターを前にして熱心な説明や議論が続きます.これは2003年カルガリーにも来ていたアルゼンチンのS女史のポスター.
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同じくインドネシアの研究者Kさん.2000年シドニー以来の再会です.自作地震計の発表に興味を持ってもらった人です.今回は津波の被害を漫画で一般向けにアピールするポスターをいただきました.
こちらは私が口頭発表を控えたセッションの部屋.ブラジルの研究者の発表.それほど英語がうまくなく,後に発表を控えた私としては,ちょっと助かった.彼は2003年カルガリーでも会っています.あのときはブラジル人は3人いたのですが,今回は彼1人のようです.
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と いうわけで,私の発表.20分の持ち時間で,16分くらいの発表と残りの質問が3つ位でたかな.まあまあ無難にこなせました.スライドの枚数が多いので, かなり端折っての発表で,最初の数枚のスライドはしゃべることをあらかじめ簡単にメモしておきました.これが良かった.すんなりプレゼンに入ることができ ました.(同じくN氏の写真から) 私のセッションの最後に話したUSAの研究者のGPSを使った高校生のための実習の発表.私の発表を褒めてくれたので,お返しをしておきました.私も質問やコメントをする余裕がでてきた.
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最終日の友人N氏の発表.5ヶ国の地震教育を比較したもの.今回の旅のスポンサーに感謝.
フィリピンの研究者の発表.日本と同じ地震や火山災害を中心としたカリキュラムの発表.
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学会の間中,宿にしていた,RAMADAホテル.全世界にチェーンのあるホテルで,3年前にはLA(ロスアンゼルス)で同名のホテルにも泊まりました.フロントの対応は親切で,最後にフロントの女性スタッフと記念写真まで撮りました.
ある日の朝食.ビュッフェ形式で,パンやハム,チーズの種類が豊富.スクランブルエッグやフルーツもあり,結構たくさん食べましたが,やはり味噌汁が恋しくなってしまいます.
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部屋のサニタリーもきれいで豪華です.でもシャワーの床が直接タイルなので,水が貯めれないのがちょっと不満.
部 屋でビールを飲みながら原稿をさわる発表前日の様子.外の道路の音が少しうるさかったが,値段の割りにまありーズナブルなホテルであった.ごらんのビール が私が飲んだ中では一番美味だった,ちょっと銀河高原ビール風のやや濁ったものです.これでも価格は80円くらいだったか.1日3本くらい飲んでました.
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ホテルの壁はご覧のようなクロスラミナが見える砂岩の石材です.どうもこのあたりで切り出しているようで,街の至る所で見ることができます.本物と模造品があるとか.
これはDB(ドイツ国鉄)の切符の自動販売機.行き先を押してからお金を入れる手順は以前訪ねたカナダと同じ.近郊路線ではほとんど検札が来ないのですが,みんなまじめに切符を買っています.当然無賃乗車の罰則は厳しいからです.
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環境先進国らしい,駅にあった分別ゴミ箱.ガラス壜,紙などを分別します.
同じくぷらっとホームに自転車.鉄道に自転車を持ち込めるのも環境先進国らしいはからい.また改札口がないのもドイツの鉄道の特徴.誰でもどこからでもプラットホームに立てます.
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興 味深いのは,IT事情です.これはバイロイト大学のPC室のパソコンですが,本体はCompaq,ディスプレイはNokiaでした.ホテルはモデム接続で 有料なので,ここで毎日,メールをチェックしました.携帯はいずこも同じで,たいていの人が使っています.Nokiaが幅を利かせているのはヨーロッパな らでは.
メールを返事を書いててとにかく困ったのが,キーの配置です.ごらんのようにYとZの位置が交換されています.ドイツ語にZが煩雑にでてくるからだと思います.また@がなく,隣の学生に,3つのキーを同時に押すことで入力する方法を教えてもらいました.
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さらに大学の教室で驚いたのは,机の配置で,何と中央の通路がなく,1 列に机がずらっと並んで端からしか机に入れません.さらに小さな部屋では片方が壁にくっついていて,片方からしか机に座れない配置です.途中でトイレに行 くときなど,その列の全員に立ってもらわないと通路に出れないのですが,それでみんな不満が出ないのかよくわからなかったのです.
バイロイトの街の風景.ごらんの通り,車は右側通行でしかも町中でも飛ばしてくるので,道を渡るときは気を遣います.法律を守らない歩行者ははねられても仕方がないとかで,横断歩道を渡るに限ります.
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たばこの自動販売機.そういえば大学の校舎内も禁煙だったようで,食後に建物の外でタバコを吸っていた日本人の女学生に出会い少し話しました.大学で中国人はそこそこ居ますが,日本人は非常に珍しいようです.
結構壁にはごらんのような落書きが.若者はやや荒れているのかな?駅前や街頭には中高生らしい若い世代が目に付きます.これはいずこも同じ.

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これは珍しい.ドイツで普及するペットボトル回収機.下記のスーパーに置いてあったもので,N氏の写真からいただきました.丸い穴にペットボトルを入れるとレシートのようなものが出てきて,それをレジに渡すとお金を戻してくれます.
石畳のバスセンターは市の中心部にあります.こんなに長いバスも,環境問題を考慮しているのでしょうか.床が乗降時に下がるのもこの国のバスの特長です.
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バイロイトはワーグナーが住んでいた街として有名で,毎年フェスティバルも開かれています.そのワーグナー記念館です.夕方遅くでしたが,品の良さそうな女性スタッフの方が切符を出してくれました.たっぷり1時間近く見学できました.
さて,夕食の買い出しのあと,市内中心部のこんな塔のあたりを通りました.いかにもドイツという夜景でしょうか.「オデッサファイル」にもバイロイトの記述が出てきて驚きました.
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ある日の晩飯.ファーストフード店でごらんのようなピザパンやフライ,サラダなどを買ってきて,ビールを飲むというくり返しで,最終日はとうとう中華を食べたくなり,焼きそばをテイクアウトしました.これがおいしかった.
これはホテルから歩いて行ける大型スーパーのイベントの展示でビールの醸造とグラス類の展示のようです.
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珍しく封のできるビール壜や
ホップの花が展示してありました.
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ごらんの場所はホテルの近所のセメタリ(墓所)です.墓石がどれも立派なのが驚きました.夜はマイケルジャクソンの「スリラー」を思い出すやや怖い場所です.
様々な墓石の形式があるので,やや不謹慎ですが大変興味が湧きました.
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きれいに花が供えられているのですが,こんなところで勝手に写真を撮ったためか,帰りの帰国接続便がキャンセルになるような罰が当たったのかも知れません. これはセメタリのすぐ前の小型スーパー.8時を数分すぎてビールを買いに行ったときはすでに閉まってました.夜は店の時間を気にして買い物をする必要があります.レストランは夜遅くまで開いているのですが.
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帰りの飛行機(帰国接続便)に乗るために訪れたニュルンベルグ駅舎のなか.「オデッサファイル」が書かれたころからは大分近代化されているようですね.
その駅舎前からニュルンベルグの中心部にある古城を望む.ナチスが旗揚げし,その結果ニュルンベルグ裁判が開かれた街は予想に反して,中世の面影のきれいな街でした.時間があればゆっくり観光したかった.
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空港への地下鉄に乗ろうとする日本人の知り合いお2人.このあと,空港で地方便のキャンセル騒ぎに巻き込まれるのですが,この時はまだ何も知らない.
結局,すんでのところでキャンセルになったドイツ国内便ではなく,パリ 経由の便に乗せてもらえました.初めてのシャルルドゴール空港で家族への化粧品を土産にして,エールフランスに乗り込みました.その朝食の模様.さきほど のお2人も半日待たされたあげく,無事オランダー韓国経由便に乗れたとか.

追記:今年の学会グッズであった,買い物袋(スーパーで袋が有料なドイ ツでは必須)と,私の発表後,南アの夫人がくれたメモ(That was an excellent presentation. I enjoy it very much.)これをもらって嬉しかった.

ドイツの郵便局で,英語をドイツ語に通訳してもらいながら送った荷物(資料や食料の余りなども入れた).結局8000円近くかかったが,わずか1か月の船便で着いた.酒を入れていたことを申告したが,とくにお咎めはなかった.
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