「マグデブルグ半球事件」顛末.Yoshio Okamoto 2023-04-15改訂

※ Apple iPhoneおよびiPadのBarometerアプリには,設定にCalibrationが付いていて,[hPa]で小数2位までの補正値を加える(引 く)ことができる.これでほぼVAISLAの値に補正が可能となる.これはDPS310のセンサでもArduinoIDEの内部で可能となるので今後,検 討したい.

2023-04-14 FaceBookより

以前からDPS310というIC微気圧センサで微気圧計を作っていたというのは,ここでも報告しました.この気圧の測定値がどの程度正確なのかを検証するため,専門家用の気圧計を私のFBでもおなじみの,S大学名誉教授のS先生からお借りしました.ところがここで事件が出来(しゅったい).軽井沢からわざわざ宅急便で送っていただいた,気圧計(フィンランドVAISALA製PTB330TS)を入れたプラスティックケースがどうしても開かない!先 生に聞けば鍵はかけていないから簡単に開くはずとのこと.ところがどう引っぱってもケースが開かない.どうも先生の話だと1000mの標高の場所から大阪 に送ったので,気圧のためにケースが圧着しているのではないかとの推察.気圧計が気圧が原因で,ケースが開かないという何とも滑稽な事件.借り物なので工 具で無理やり開けるわけにもいかず,結局一昼夜安置して,今朝東京の販売店に電話して,ケースの中に空気を入れる方法を模索しているときに,なんとケース の蓋を少し強く引っ張ると,シューッという空気の入る音とともに,やっと開いたという事件.ポテチの袋が高山で膨れるのとは逆の現象.これを表題のように 呼ばせていただいた.地学教材として使えるかも.


ここからはFBには書かなかった感想:
最後にiPhoneなどとの比較も示します.結論からいうと私の持つiPhone12Proが手持ちのものでは最強でした.嬉しいような,しかしそうなると苦労して微気圧計を製作する意味もなくなるような複雑な気分ではあります.
それでは写真をごらんください.

機材の参考資料
https://www.vaisala.com/sites/default/files/documents/CEN-Global-PTB330TS-Product-brochure-B210785JA-B_low.pdf


写真1.宅急便で4/13朝に届いた,
VAISALA というフィンランドのメーカーのデジタル気圧計のケース.これの両側の留具を外して,力を入れて開けようとしても,全くうんともすんともいわず開かない. よく観ると,ごらんのようにケースの中央がかなり凹んでいる.昨夜の様子.昼間用事があって帰ってきて夕刻から作業を始めた.すでに販売店の電話はしまっ ていて,借り物なので工具を使ってこじ開けることもできず,仕方なく一旦このままで放置.


写真2.こちらは裏側.ともに昨夜の様子.上記したように販売店は電話が夕方4時でしまっていて,問い合わせができなかった.早く開けて,機械を取り出して比較観測と気は焦るばかり.


写 真3.留具の間に,何かあやしいバルブで,PURGE VALVEと書いてあるので,これを回転させたりいろいろしたが効果なし.あとで電話で判明したのは,これはSさんが持っているもう一台の気圧計とはバル ブとは異なり,いつでも中に空気が入るようになっている新しいタイプとメーカーはいう.だから外の外気は内側に入る設計だという.しかし担当者によると何 らかの原因でこのバルブが詰まってしまっていたのではないかという.私もそれが原因ではないかとにらんでいる.


写 真4.ということで今朝(4/14),販売店担当者に方法を調べてもらっている間に,ものは試しと強い力で引っ張るとたまたま開いた箱.あとで電話でお騒 がせしたと伝えたが,販売店でも聞いたことのない事件だったようだ.まあ1日で開いて良かった.何せ取説も全部中なので,本当に昨日はどうしようかと思っ た.金剛山(標高1000m)の行ける所まで,車で運んで開けることまで本気で考えた.右は販売店が黒いバルブを,どうかして開ける方法を,教えてくれる かもしれないと用意した工具の数々.


写真5.ということで無事現在(4/14夜)は観測中.気象庁でも使っている機材だそうで,ちゃんと較正データの表もついていた.これでやっと右の自作の微気圧計(右上がM5Stackを用いた微気圧計.右下がESP32LXD基板を用いた同様のもの)の較正ができる.ちなみに4/14の夕刻17時前の測定値は,次の写真.ただあとで調べてわかってけど,この機械さすがにそう新しくないので,記憶メモリが小さく3000個弱のデータしか記憶できないようだ.サンプリングを落して少し比較観測をするつもり.

 
写 真6.一番上がVAISALA本機.おそらくこれが一番正しい測定値.DPS310をつないだESP32が次.M5Stackが次,最後が IPhone12Pro,DPS310センサはいずれもやや高い値を出す.それにくらべてiPhone12Pro(右端)が大変健闘しているのがわかる. これは以前に,3台のセンサとiPhoneの値を,比較検討した結果とほぼ同じ傾向で安心した.写真7(右).iPhone12Proの気圧計アプリの値.桁数は少ないが比較的正しい値に近いのは驚き.もう少し長きにわたって傾向を観察したい.


写真8.同封されていた,較正表には,誤差が±0.07hPaだと書かれている.さすがに気象庁も使っているという絶対気圧計だけある.これで私の安物(センサはわずか千円)の自作微気圧計の,較正表が作れるかもしれない.



写真9.
夜に入って気になったので,手持ちのAppleファミリーの機械の気圧計を比較した.なおVAISALA本体では1005.43hPaの表示.手持ちの左からiPhone12Pro,古いiPhone5S,phone12とほぼ同時期に買ったipadとなる.この中では一番古い5Sは1016台とかなり外している.iPadは若干低め.やはり自分のiPhone12Proが一番優秀という結果になった(ページの最後に娘の最新のiPhone14の写真を追加).



写真10.夜に写真を追加.何と誤差が±0.07hPaの気象庁御用達の気圧計に,0.01hPaまで追随するわがPhone12 Pro! 別の英語版気圧アプリで確認.驚きとともに嬉しい! iPhoneの奥5cmほどのところの側面に,突き出ている細いパイプが,この気圧計の気 圧を計るノズルらしい.



写真11.最後に娘のiPhoneとの比較(4/15午前).左が娘の
iPhone14Pro(若干低め).右が私のiPhone12Proということで,結果わかったのは私の現行のiPhone12Proが手持ちでは最強の気圧計ということがわかった.たまたまとてもよい個体を引いたようだ嬉しい!



写真12.2日経って凹みがほぼ通常に戻った,キャリーケース.


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