2021年9月 京都府木津川の河原 (JR玉水駅下車,玉水橋直下)

晴天の秋分の日,木津川の河原で,知り合いの先生が研修のための下見をするというので,いつもの仲間が集いました.今回は花崗岩の専門家のK先生にも来てもらって,岩石の解説や鑑定をしてもらいました.
※この日は夏草がぼうぼうと茂って,堤防を降りてから河原にでるのに,踏み跡をたよりに歩くのですが,結構大変でした.昼頃にまむしをみた参加者もいるので,河原までは注意してください.冬になるとずっと歩きやすくなると思われます.

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玉水橋の河原に降りるために,堤防を少し歩いて降り口を探します.
強い日差しを避けて橋の下で,K先生の地質のレクチャーをまず聞きました.ここは丹波帯と領家帯の境目で両者の岩石が見られる貴重な場所とか.K先生は府立高校の教員,管理職を退職後,現在はR高校で地学を教えておられます.
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さてメンバーは思い思いに岩石を探します.ここの河原はとても広くて,集団で岩石の観察をするには大変適した場所です.
K先生の地質の説明のとおり,大変多様な岩石が見られます.目立つのは白い花崗岩系の岩石と数は少ないですが,黒い泥岩が熱を受けたホルンフェルスです.
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さて知り合いのB先生の研修用に,各自が持ち寄った岩石をK先生がルー ペで観察して分類してくれました.即席の岩石図鑑の完成です.こういった有用な情報が意外とネット上には少ないので,この画像をアップしておきます.玄武 岩とはんれい岩があまり見当たらないくらいで,ほかの火成岩はほぼ見られるようです.
花崗岩はIタイプ(マグマ起原)とSタイプ(堆積岩などが起原)のものがあり,特にSタイプではアルミナに富んだ元の岩石のために柘榴石ができているものがあるという話で,その両者のサンプルを集めました.下の岩石がざくろ石を含むもの.
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また丹波帯のチャートも青黒いものと赤色のものが目立ちます.この赤いものには放散虫の化石がルーペで見れるものがありました.
この河原で特筆すべきはこのホルンフェルス.少し上流に丹波帯の泥岩,砂岩に領家帯のマグマが貫入して接触変成岩が帯で形成される場所があるためです.変成鉱物には紅柱石と菫青石がみられましたが,いずれも変質しています.


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