ホテルの朝食は今日はゆっくりごらんの和食を食べれました.春のときよりかなり豪華?になっていた.もちろんGOTOキャンペーン適用で宿泊費は安くなりました.申請は帰ってからWebで行いました.それほど手続きは面倒ではなかった. |
さああて朝一で,初日にアブ,ブヨ攻撃にあってあえなく撤退した鹿森ダムサイトにでかけました.虫避けスプレーを振って何とか, |
緑色岩類が多く,ガーネットを含んだ岩石は比較的少ない.藍晶石の有名な産地でもある場所です.今回はかけらは拾うことができましたが. |
そんな中でみつけたガーネットを含んだ結晶片岩が右下に見える. |
さて本日のメインの見学先は,この東平とかいて「とうなる」と読む地
区.2番めに開発された別子銅山のかつての本拠になります.バスツアーで狭い道を30分かけて,700mある山腹のこの地区に到着します.ツアーの人数は
5名で成立しますが,前から4名で予約を入れていて,この日は飛び込み客もあり,8名で訪れました.マイクロバスの座席には3密を避ける十分余裕がありま
した. |
まず展示館でジオラマなどを見て, |
江戸から明治にかけて,まだバス道のなかった時代には,粗銅をかついて
人夫たちが下の町まで運びました.男は45kg,女は30kgをかつぐ大変な仕事です.帰りには日用品を村まで運びあげたとか.先人たちの苦労が目に浮か
びます.さてM君がその女性用の30kgをかついでいますが----. |
あと定番の展示などがあって, |
外にでると文化遺産が点在する. |
その前に,案内者が明治時代に築かれた,山岳鉄道の線路の位置を説明してくれます.はるか遠くにはるかに高く,線路が引かれたそうで一応びっくり.当然資材は全部人間が担ぎ上げたそうですから2度びっくり. |
この山腹に線路を引いたとは本当に驚きです.しかも線路は地上の村には降りずに,終点からはリフトで鉱石を降ろしたとか.当時の苦労が目に浮かびます. |
さて長い階段を降りていくと, |
東洋の「マティピチュ」が姿を現しました!上から順に鉱石を選んで,下に落とす構造の,鉱石選鉱場の一連の建物です. |
ここまで下ろしてきた鉱石はここから,リフト(バケット)で下に降ろしたとか.電力など使わずに,完全に鉱石の重さの,位置エネルギーだけで駆動されていたというから感心です. |
ガイドはそのレンガの積み方や,リフトを低速度に保つ装置の工夫などを熱弁してくれました.我々のように技術的なことを聴く客はめったにいないとかで,大変喜んでくれました. |
こちらの「マティピチュ」本体はレンガではなく,瀬戸内の花崗岩でできています.この石も当然ながら,人がかついで上がったのだの説明.現地の結晶片岩は構造的に弱く,このような建築材には使えなかったという説明でした. |
ガイドの熱弁はまだまだ続きます.この産業遺産は住友グループの研修場所として,銀行や化学,林業などに関わらず,すべての社員が1度は研修に訪れる,いわば企業としての「住友」の原点だそうです. |
さて予定の2時間はあっという間にすぎて,地上に降りてきました.町に出るまえに,春に訪れて閉館していた神社の右側にある住友の記念館を訪ねました. |
これが住友の展示館で,見学は無料ですが,館内は撮影禁止でした.銅山の歴史を展示してあるなかなか見応えのある博物館でした. |
新居浜市で遅い昼食を取ったあと,最後に関川が瀬戸内海にそそぐところにある,海岸の砂を見学しました.これちゃんと地質学会の巡検コースにある場所です. https://www.jstage.jst.go.jp/article/geosoc/123/7/123_2017.0025/_article/-char/ja |
何の変哲もない,海岸ですが,よく見ると砂が赤い部分があります. |
これ巡検ポイントですが,最初よくわからず,かなり探して帰ろうとしたころに,やっと見つけた砂のポイントです.ガーネットが農集しています. |
ということで,今回の巡検の採集物の一部.紅簾片岩や藍晶石を含んだ結晶片岩,海岸砂など. |
さらに主目的であった,Omphaciteを含むElcogiteも,転石ですが採集できました. |